読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01531_0010/index.html
(HTLM)
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立初(たちそむ)る春の霞の衣手(ころもで)に。いつしか梅もほ??(ゝえ)
みて こゝにくるは(来るわ:廓)の客人(まらうど)は。おのがさま/\けし?(き)
だちて 柳はみどり花はくれない法ほけ?(き)
やうと鳴鳥(なくとり)あれど。御出男子(おいでなんし)と呼(よぶ)子鳥有て。
げに繁栄の艶(えん)々と。緑を競(くら)ぶる五葉(いつは)の松
の。散(ちり)てうせねば月の夕べ。雪のあしたもましまして。
仙境ならぬ千遊(せんゆう)の。まといをなし。千歳(ちとせ)はおろか
幾万々年も長く命を延(のへ)たまへと ことほぎて はし
がきするは。このさとの 物といふ人なり
寿のはる