あんまりちゃんと読めなかったし所々意味不明。
読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_03222/index.html
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往古(いにしへ)の武蔵の原は名のみにて爪さへ立ぬ市中は実に有
がたき大都会(おほえどの)泰平唄ふ万民のうつ腹鼓笛太鼓豊後
長唄一中節しらべも清き竹本の其(その)糸竹のうたひ女や遊手やの
べはし山吹の山花にあらぬ此花の待合茶屋(みつちやや)集会待歌連俳
狂(けゆ)句挿花(いけはな)四季ばとの近人日々の躍俳優(きやうけん)は手筈の書家(ムミ)
の餘筆切役者も及ばぬ講釈の手思て招き席亭(よせ)られて
とりつめたる蕎麦(せいろふ)へすくも(寿久毛)酒家(からい)もおしなへて菓子(げこ)と料理の
差別(さべつ)なく通路(かよふ)舟宿四手駕籠飛ゟ早き客足の引も不絶(おはらな)繁昌
は日に増栄る市店(しよあきんど)軒にかけたる暖簾(のふれん)の一重に/\万福を恵みた
まはれ候へと恵方(へをふ)に向(むけ)て 福は内うち豆
往古(いにしえ)の、武蔵の原は名のみにて、爪さえ立たぬ市中は、げに有り
難き大都会(おほえど:大江戸)の、泰平歌う万民の、打つ腹鼓、笛太鼓、豊後、
長唄、一中節、調べも清き、竹本の、その糸竹の歌い女(め?おんな?)や、遊手や(ゆねや?)、の
べはし(野辺端?)、山吹の、山花にあらぬ、この花の、待合茶屋(みつちやや:水茶屋)、集会、待歌、連俳、
狂句、生花、四季ばとの(殿?)、近人日々の躍俳優(きょうけん:狂言?)は、手筈の書家(ムミ:ふみ:文?)
の余筆切(よひつぎれ?)、役者も及ばぬ講談の、手思うて招き席亭(よせ:寄席)られて、
登りつめたる蕎麦(せいろう:蒸籠:青楼)へ、すく(好く?)も酒家(からい:辛い)もおしなべて、菓子(げこ:下戸)と料理の
差別(さべつ)なく、通路(かよふ:通う)舟宿、四手駕籠(よつでかご)、飛(とぶ)より早き、客引きも、不絶(おはらな:終わらな)繁昌(はんじょう)
は、日に増し栄える市店(しよあきんど:諸商人)、軒(のき)にかけたる暖簾(のふれん)の、一重(ひとえ)にひとえに万福を、恵みた
まはれ(賜われ)候へ(そうらえ)と、恵方(へをふ:えほう)に向て(むかって) 福は内うち(打ち)豆