読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2533319/1/3
3
序
あひきする あまみや きひら そま たかへす(違えず)
おきな あきひと まてよにすめる民といふたみ(迄世に住める民という民)
たれもひなふりの一ふしをうたはさらむ(誰も鄙振の一節を歌わざらん)
まいてあらたまの(まして新珠の)春のあひては御代を
ことふき(寿き)我身をいはひ(祝い)おのか(己が)しらこゝ(?)ろ(知ら心?)を
やりて うめき出せる さとひことこそ
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めてたくも めつらかに おかしけり これそ康衢の
老人の つちくわ(槌鍬?)をうちて うたひ美寿(みす?)人の
ほきこと(祝ぎ言)となへ いにしへ(古)のさま(様)も かゝりけんかし
いまや大政に落たるをひろはす(拾わず)夜の戸さし(閉ざし)に
かけかね(鐉)さゝぬ有かたき(ありがたき)都のさまを なにかしか
絵にうつさせ 例の友と ち(知?)のされこと(戯言)を物して
むしふすま(←?)臥遊の興をたすけむとす 斑孟堅
もしまた世に出て かくるさかへ(栄)を見まし
かは(ば) ふたゝひ筆を鳥かなく(が鳴く)東遊(あづまあそび)の都の
てふりしたはさらめやめてさらめや(?)
寛政十一のとし むつき 浅草庵