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吉原細見序文 天保八年(1837)

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読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01531_0004/index.html

      (PDF)

 

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玄宗皇帝は楊貴妃に鼻毛を筭(よま)れ。普の親王(おやだま)。

驪姫(りき)が為に世渡(よわたり)の一本綱を踏骠(ふみはず)し。西施(せめし:せいし)が

仙女香の粧ひには。夫瑳(ふき:ふさ)も呉国を亡廬(?)氏が薄化粧

の婀娜(あだ)なるには。項羽(かうう)も涎を流しゝなるべし。将源三位(はたけんざんい)

頼政(よりまさ)とのは。菖蒲(あやめ)の前に現をぬかし。平相国(へいさうこく)の

清盛さんは常盤御前に生悪(しやうわる)を仕かけし何ど。算(かぞへ)

あぐるに間あらず 加之後頼朝朝臣の恋せずはとうた

ひたるも兼好法師の玉の盃と書れたるも。悉皆恋

でまろめた世(よの)中なれば朝(あした)に猪牙(ちょき)を走らせ 夕(ゆふべ)に四つ手(で)

を急(うなが)すも可なり。賢(けん)を賢とし色にかへよとは。唐人の

寝言にて不可也。亦退(しりぞい)て鑿(かんがえ)れば。しかいふも唐人の寝言

歟(か)。されど細見の序は。猫の尻尾にひとしきものぞ

 天保八酉初秋 慶需 三亭春馬記

 

 

 

 


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